なくなればいいのに、なくなることのないものの1つ。
大人の世界にも存在するいじめが、小さなコミュニティーで形成されている学校生活の中で、ゼロにするのは難しい…。
いじめっ子って、わたしの心の弱い部分が見えるの?
って思うほど弱さが大好物らしくて、来ないでほしいのにニヤニヤしながら寄ってくる。
ある意味、特殊能力の持ち主なんじゃ??
先生も気がつかない位のイジメが、始まっては消えて、消えてはまた別のところで始まってグルグル、グルグル。
『いじめられている』そう感じた時点でイジメは成立しているのでいるのに、いじめているほうからすればこんな感じで、ケロッと言ってくれたりします。
『ただ、ふざけて遊んでいただけ』
『嫌がっているとは思わなかった』
いじめ(からかい)られている方からすれば、そんな簡単な言葉で終わってもらったら困るんです。
本当に遊んでいただけだと思っていたのか、自分を守るための言い訳なのか…。当事者でないので本当の気持ちはわかりません。
どちらにしろ、楽しんでいたのは確かだと思います。
わたしは中学一年生の頃、同じ部活のメンバーからいじめにあっていました。
この時のわたしが、いじめられて感じたことや、いじめにどうやって対処し、いじめのターゲットからどうやって抜け出したか?
その時の経験をお伝えしようと思います。
Contents
はじめは『からかわれてるだけ』って思っていたけど、いじめられてる??と気がついた瞬間
小学校卒業式の数日後、親の仕事の都合で縁もゆかりもない他府県に引っ越しをしました。
住む場所が変われば、言葉もノリも変わる。同じ日本の中なのにこんなに違うものなのかと戸惑いました。
中学校に入学して、誰一人知り合いがいない完全なアウェー状態。
これだけでも精神的に辛かったのですが、中学生になるとほぼ全員が何かしらの部活動に入部しなくてはなりません。
田舎の学校だったので、毎日活動をしているのは吹奏楽部ぐらいで他は開店休業状態。
引っ越してきたばかりで仲のいい友達がいるわけでもないし、部活動はどれに入ろうかな?同じクラスの子が声をかけてくれた事がきっかけでバスケットボール部に入部することにしました。
このバスケットボール部に入部したことをのちに大後悔することになるのですが…。
だいたいみんな仲がいい友達と同じ部活に入りすよね。この時点でグループが出来てしまってて、孤立してしまいました。
部活に誘ってくれた友達も、他のクラスの同じ小学校出身の友達と楽しそうにしているのでわたしが入る場所はありませんでした。
6組あるクラスからメンバーが集まる訳なので、部活に入部後はさらにアウェー感が高まりました。
よこ一列に並んで先輩たちの練習を見ていた時です。気がつくとわたしの横に少し感覚が出来ていました。
おかしいなぁ。
そう思って間隔を詰めても、また間隔が開くようになりました。その時は、先輩の練習を見ているのに退屈したから遊んでいるのかな?と思ったのですが…。
初めは、いじめっ子グループの子たちがしていた暇つぶしの遊びでした。
でも、よくない遊びは伝染するんですね。毎日続くうちに、いじめっ子以外の子たちも同じように接してくるようになりました。
よこ一列に並んでいるのに、わたしの右も左も間隔を空けられました。ほかの人にまで『のけ者』にされている事がバレてしまうことがすごく辛かったです。
まいにち繰り返されるいじめ(からかい)
・ランニングをしている時、急に後ろから突き飛ばしてくる。
後ろから急に突き飛ばされると、一瞬何が起こったのかわからないのでコケそうになります。
何回も経験していると、いじめっ子たちが後ろにいるときは『突き飛ばしてくるな』とわかってくるので気持ちの用意もできるようになります。
・靴を履こうとしたら靴がなかったり、靴の中に画鋲がはいっていたり。
・横一列に整列しているのに、わたしの右と左だけ間隔をわざと開ける。
みかねた先輩が間隔をあけないように注意してくれました。中学生活の中で先輩の存在は絶対です。このことがきっかけで、わざと間隔をあける悪ふざけはなくなりました
・ノーミスで100回繋げないといけない練習中、わざと受け取れないような強いボールを投げてミスさせ、「あーあ、まるみのせいでまた最初からか~やだな~」とみんなにわざと聞こえる様に嫌味を言う。
集団の心理なのか、日を増すごとにほかの部員も『まるみがキャッチできないのが悪い』みたいな雰囲気に変わっていきました。
・部室に入れないように内側から鍵をかけたり、その逆に部室から出られないように外でドアを塞ぐ。
・後ろからそっと近づいてきて、服の中に異物を入れる。
入れられた物のほとんどは葉っぱや紙でしたが、不意に入れられるとビックリして
しまいます。
・トイレに入った時に上から水をかけられる。
いじめっ子からするとからかって遊んでいるだけなので、少し濡れる程度でしたが、精神的なダメージはかなりありました。
・練習時間変更の連絡を教えてくれない。
練習にいったら、誰もいない…。寂しくて…。みじめすぎる…。
中には『ごめんね』と心の中ではおもってくれているんだなって表情から伝わってくる子もいましたが、ターゲットが自分に回ってこないようにとみんなと同じ行動を取ることで自分を守っていました。
この期間は孤独で本当に辛かったです。
部活中はいじめっ子の流れに乗って見て見ぬふりをしていた他の部員の子たちも、部活以外では普通に接してくれた事が救いでした。
いじめっ子の表情はいつもニヤニヤ楽しそう。だけど、わたしは全く楽しくない。
悩んで悩んで、もじもじすれば、もじもじするほど、いじめっ子たちの欲求を満たしていたことにわたしは気がついていませんでした。
わたしをからかう時、いじめっこたちはいつもニヤニヤしていました。
今から楽しいことが起こることを期待して、待ちわびているようなワクワクした表情です。
自分たちの想定内の反応なら、予想どうりとばかりにウケ、予想以上の反応や言葉が返ってきた時は大ウケして『キャッキャ。キャッキャ』と大盛り上がり。
いじめ(からかい)られている方からすると全く楽しくない。泣きたいぐらいだったけど、泣いてしまうとイジメを認めたことになるから必死で我慢してました。
ほっておけばいつかはおさまると思っていたのですが、だんだんいたずらもエスカレートしてきました。
さらにおもしろいリアクションを求めて、いじめっ子たちもやりすぎたんだと思います。ある日トイレに入っていたら、上の方から水が降ってきました。
少し濡れたぐらいだったのですが、こんな仕打ちをされる自分がみじめに感じました。
腹も立つし、悲しいし、どんな表情でトイレからでればいいのかわからずトイレから出られませんでした。
母親に『いじめられていると知られたくない』と思って頑張って学校に行っていましたが、朝になるとお腹が痛くなってしまい布団からなかなか出られないようになりました。
お腹が痛くて休んでも、不思議なことに部活が終わる時間になると痛みは引いてしまうんです。
母親も、少し様子が変だなって感じているようでした。
いじめ(からかい)られていた時、全てのことを人のせいにしていた。
いじめられていた時は、こんな風に考えていました。
・引っ越ししてきたばかりなんだから、だれか友達になってくれればいいのに。
・いじめ(からかい)はそんなに長く続かないはず。
・今だけだから時間が過ぎればターゲットじゃなくなるはず。
・はやく私に飽きて、次のターゲットに移ればいいのに。
・誰か『もうやめなよ』って言ってくれないかな。
・いつまでいじめ(からかい)が続くんだよ!!
・なんで私がいじめられなきゃならないんだ!!
・周りの人も見てないで注意してくればいいのに!
引っ越した先で人生初めていじめられ、惨めな自分を守るための思考だったと思います。
自分は悪くない(何もしていないのだから、悪くありません)いじめ(からかい)が続くのは、いじめっ子を含め周りの人が悪いから。
でも、こうやって『人のせい』にしている部分が私の弱さだったんですね。
いじめられる覚えがないのだから
いじめられる原因は、わたしの心の弱さしかない。
心を強く持って、いじめっ子が仕掛けてくる罠に動じないようにすること。それが、いじめから抜け出す方法。
中学生のわたしが考えて出した仮説でもあり、進もうと決めた結論でした。
わたしの頭の中で、どうすればいじめから抜け出せるかの道筋ができました。あとは、くじけそうになっても、耐え切れずに途中で弱い部分を見せないことです。
いじめっ子たちが私の弱さを察知したら、彼女たちの思うつぼなんです。だって、いじめっ子たちは手ぐすね引いて待っているんだから。
心の弱い自分と、いじめに勝ちたい自分。だから負けそうになりそうな時もありました。
そんな時は
このままいじめられる人生なんて絶対嫌だ!毎日を楽しく過ごしたい。
って自分を励ましました。
みんなより早く練習場所行って自主練をしたり、練習には誰よりも一生懸命取り組もうと意識していました。
自分が進む方向性を決めたことで、だんだんと部活に対してのモチベーションもアップし、バスケが楽しくなってきました。
一生懸命がんばる気持ちが大切だった。認めてくれる人があなたの味方に。
この、一生懸命になって部活の練習に取り組んだ経験で得たことがありました。
それは
一生懸命がんばっている人の周りには、仲間が増える!
ということです。
ひとり、また一人。時間はかかりましたが一緒に練習してくれるメンバーが増えていきました。
そのとき感じたことなのですが
みんな、はじめは面白がっていじめ(からかい)に参加はしてけど、心のどこか後ろめたい気持ちがあったんじゃないかな。
だから
いじめっ子グループから抜け出すきっかけを探していたのかもしれない。
こう思えました。
仲間が増えたことでいじめっ子の肩身が狭くなっていき、自然といじめはなくなりました。
いじめと戦ったことで自分に自信ができました。