『勉強している』『勉強させられている』と意識しないまま、ながら勉強でちょこっと先取り学習ができる本を紹介したいと思います。漢字に苦手意識を持ってしまうとあとあと大変です。だから、ある程度の先取り学習が必要なんじゃないかなと思います。
わたし自身、子供の頃は感じの勉強が大嫌いでした。だって、何回ノートに書いたって全然覚えられないんです。漢字の宿題をするのが苦痛でしかありませんでした。
小学1年生の授業では、ひらがな・カタカナはサラーっと学習が進んでいき、アッという間に漢字の学習に入っていくスピードに驚かさます。
この段階で漢字につまづいてしまうと、学年が上がるにつれ苦手意識がふうせんみたいにどんどん大きくなってしまいます…。
本を読んでいるだけなのに、漢字が覚えられる
小学1年生〜小学6年生まで学年別の漢字童話シリーズ作者は井上 憲雄先生。本の泉社より2014年に発行されています。
井上 憲雄先生は兵庫県内の小学校で32年間教職についた経験の中で、漢字の指導はもっとも難しいものの1つであると実感されてたそうです。
その原因の主なものとして3つあるそうです。
① 教える漢字の数が多く、それに見合うだけの授業時間が確保されていない
② 国語の教科書は漢字を指導するためには作られていないため、無理がある
③ 単元ごとに新出漢字を学習し覚えるが、何ヶ月かすると忘れてしまう。
わたしはが一番納得したのが、『②の国語の教科書は漢字を指導するためには作られていないため、無理がある』でした。
『なるほど…。そうだったのか。』
そこまで考えて、国語の教科書が作られていなかったんですね。だからわざわざ漢字ドリルで別に勉強する必要があるんですね。
漢字ドリルだけしてても漢字が覚えにくいはずだ。
そんな、指導が難しいものの1つであった漢字。試行錯誤のなかで生まれたのが『学年別 漢字童話シリーズ』でした。
この本は物語を読むだけで漢字が覚えられるという優れものなんですよ。
各学年で習う漢字の全てが、物語の中に登場する
どんなところが優れものかといいますと、例えば1年生の本なら1年生で習う漢字全てが物語の中に登場するという点です。
1年生は習う漢字が少ないのでどうにかできるかもしれません。でも、5年生の本でも6年生の本でもこの学年で習う漢字全てが物語の中に登場するルールは守られているんですよ。
物語が面白くないと子供は食いつかないですから、物語の制作にはかなりの手間がかかったと想像します。
さらに、この学年別 漢字童話シリーズの優れている点がもうひとつあります。
行の下段に、漢字のよみかたが書いてあります。
せっかく読んでみようと思っても、知らない漢字ばかりならんでいたら難しく感じてしまいますよね。
そこは、大人も同じじゃないでしょうか?
おなじ作家の小説でも、現代の本と昭和の前半に出版された本では漢字の量が全然違います。
昭和初期の小説を読もうとしたら、頭使いすぎて「あ〜しんどい。今日はここまでにしておこっと。」ってなりませんか?
子供になるべくストレスを与えないように工夫されていると思います。
1回読んだ後に、『もう1回読みたいな』って思わせないと勉強になりません。
『読み』ができるようになっていると、漢字を書き取りを勉強する時に頭に入りやすい
子供達の様子を見ていると、先に『読み』ができるようになっていので漢字を書き取りする時に、漢字が頭に入ってきやすいみたいです。
書き取りの宿題をしながら、読み方も覚えるなんて!!同時進行でいったい何個覚えなきゃいけないの!って思ってしてしまいます。
でも、この本を何回も読んでいれば読み方はすぐに覚えてしまいます。
物語の流れの中に各学年で覚えなくてはいけない漢字が出てくるので、漢字の使い方が印象に残ってさらに覚えやすくできているんです。
1回にすべてのお話を読む必要なんてないですよ。
ながら先取り学習なので、ちょっとした待ち時間とか宿題始める前に5分間だけ読むとか。
こんな使い方でいいと思うんです。
何回も楽しみながら読めば、下段の読み仮名をみなくてもスラスラ読んでいますよ。
学校で学習する漢字の順番と、この本の物語にでてくる漢字の順番はがちがうと思いますが、もう読みはできているので問題もありませんでした。
書き取りの勉強は、学校の宿題をするときで十分にカバーできますよ。